【HPE】ML110のRAIDカードとNICのファームウェアをUbuntuでアップデートした備忘録

 こんにちは。
HPE ML110 Gen9のRAIDカード(Smart Array P440)とNIC(331T, 330i)をUbuntuでアップデートしたので、その手順を記録として残しておきます。
なぜこのような備忘録を書いたかというと、HPEで配布されるファームウェアは基本WinとRedHatを基準にしており、Ubuntuではひと手間加える必要があるためです。
※筆者はこの手順を参考にして起きたトラブル(機器の故障等)の責任の一切を負いません。自己責任でお願いします。

手順1: ファームウェアのダウンロード

HPEのサポートページからファームウェアをダウンロードします。
URLはこのへん
このとき、OSの選択肢にUbuntuはないため、Red Hat Enterprise Linuxを選択しておきます。そのためrpmファイルがダウンロードされます。
ダウンロードが成功したら、scpなどを用いてサーバにコピーします。

手順2: rpmファイルをdebファイルにコンバート

rpmファイルをdebにコンバートするために、 alien というミドルウェアを利用します。
以下コマンドでインストールします。
> sudo apt update && sudo apt install -y alien

インストールに成功したらファイルのコンバートを行います。コンバートは以下コマンドで行えます
alien [firmware-filename].rpm

完了すると、同一ディレクトリに [firmware-filename].deb ファイルが生成されます。

手順3: debパッケージをInstall

debファイルを取り込むためには、dpkgコマンドを利用します。以下コマンドで作業します。
dpkg -i [firmware-filename].deb

HPのファームウェアの場合、 /lib/x86_64-linux-gnu/ 配下にフォルダが作成されるようです。
cdコマンドで移動して、存在を確認します。
> cd /lib/x86_64-linux-gnu/[firmware-filename]/
> ls -al

(パッケージのアンインストールは  dpkg -r でできます。)

手順4: ファームウェアインストーラの実行

ファームウェアをRAIDカードやNICに適応します。
電源状況等には注意して行うと良いと思います。
この手順はアップデートする機器により多少異なるため、ファームウェアのインストールページを確認すると良いと思います。
一例のみ掲載します。
例1: > ./setup
例2: > ./CP042888.scexe

実行すると、どのカードに対して適応するかなどをプロンプトで質問されるので、該当するものを選びます。

おまけ

ちなみに、この手順を利用してもUbuntuではインストールできないものもありました。
QLogicの10G NICのドライバの場合、次のようなエラーが起こりました。



こういった場合は、大人しくRHEL系のOSやWindowsを使うべきでしょう。






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